【コラム第110回】フィリピンを視察

 先日、日本ニュービジネス協議会と東京ニュービジネス協議会が共催でフィリピンの視察を行い、私も参加してきました。
 フィリピンは人口9800万人。高い出生率で若年層が多く、高度成長を実現しやすい理想的な人口ピラミッドを描いています。かつては政治面での不安定さがあり経済も停滞が続いていましたが、政治的な混乱も収まり、2000年以降は平均で年5パーセントという高成長を継続しています。2013年は7.2パーセントに達しました。
 マニラはまるで東京を思わせるような近代的な都市で、美しい街並みが印象的でした。ここ数年ですっかり様変わりしたということです。ただ市街地から外れると、そこはまだ昔のフィリピンのイメージそのままの光景でした。車での移動が多かったのですが、信号待ちで止まれば、車の窓を拭かせてくれと子供たちが群がってきました。貧富の差はまだまだ大きいようです。

 マニラのウォール街と呼ばれる「マカティ」はまるで近未来都市のようで、地元の不動産業の方の説明によれば、いまフィリピンではショッピングモールの新設や高層マンションの建設が盛んに行われているそうです。それらを買うのはほとんどが外国人で、ビジネスマンや日本のリタイア後の移住の方などだそうです。
 実は今、コールセンターの所在地はフィリピンがダントツの世界一です。英語が公用語である強みもあり、IT企業もどんどん生まれています。
 日本の企業進出も最近は盛んで、各国との人材の争奪戦の様相を呈しているそうです。「フィリピン人は多少時間にルーズなところはあるが、同時にきちんと指導すれば素直に従う人間性も持っている。」そんな説明にも納得でした。

 日本の食は大いに喜ばれているということで、いま空前のジャパニーズブームが起きているそうです。大人気なのはラーメンやトンカツ、ランチに和食を食べるビジネスマンが増えたそうです。一方、フィリピンの食はクセがなく、日本人にもとても満足できるレベルだったと思います。
 またセキュリティーへの意識の高さを感じました。ホテルはもちろん、ショッピングモールのセキュリティーも厳しく、ガードマンに持ち物検査を念入りにされました。ホテルは広く清潔で安心感も持てるものでした。
 これまでアジアの成長国家と言えば、インドや中国が代表格でしたが、今ではそのお株を奪うフィリピンの発展ぶりがとても印象的だった今回の視察でした。

池田 弘