【コラム第9回】新潟県立野球場建設計画について

 8月1日、新潟県の泉田知事は、計画中の県立野球場(新潟市)で2008年夏の開催が内定していたプロ野球オールスターゲームの返上を発表しました。2008年完成予定の球場建設が、昨秋の新潟県中越地震や昨夏の水害などの復旧・復興を優先することでオールスター戦に間に合わないことが大きな理由でした。

 思えば、昨秋の新潟県知事選挙において、泉田知事は、「県立野球場の早期設立」を公約に掲げ、多くの野球関係者やスポーツを愛する県民の皆様の支持を受け、日本一若い知事として当選させていただきました。公約を果たすためにすぐにでも野球場建設に取りかかる予定でしたが、当選直後に新潟中越地震が起こりました。その前に起きた水害とともに、復興・復旧が当然最優先されるべきだと思いますが、私は泉田知事を推した選挙運動の責任者として、泉田知事に野球場建設を期待して投票してくださった県民の皆様に、建設の目途すらはっきりしなくて本当に申し訳無く思っています。

 そもそも、県立野球場建設は、野球関係者、ファンのみならず、県内経済人を含めた多くの県民が20年以上前から待ち望んでいる悲願です。わが新潟県の早起き野球チーム数は日本一ということですし、野球を愛する県民数は他県にひけをとらないと思います。

 しかし、全国で県立野球場がないのは二県のみです。そのうちの一方の愛媛県には市立の立派な「坊ちゃんスタジアム」があります。プロ野球の公式試合を開催できるナイター設備がないのは、新潟県だけです。この現状は、大変情けなく、悲しいことだと感じています。

 県内の野球場の大半は小規模であるか、または老朽化しています。設備の良い新野球場が出来、広く一般も利用できるようになることは、県内の野球レベルの向上の一助になると思います。また、プロ野球誘致も可能になるので、身近に一流のプレーに接し、高い技術を得る機会が持てます。また、それは、新潟県民に新たなスポーツエンタテイメントを提供することになり、このような環境が未来ある新潟県の多くの子どもたちに大きな夢を与えることになります。

 また、近年、スポーツの振興が地域コミュニティや地域経済の活性化に対しても有効であることが再認識されていますが、新野球場は、近隣商業施設などと機能分担しながら新潟にさらなる賑わいをもたらすことも期待されています。さらに、多くの人が待ち望んでいる県民プロ球団の創設が実現すれば、その相乗効果で、県全体の振興がより一層図れるのではないかと思います。

 今年1月、経済界や野球3団体、新潟県高等学校野球連盟、新潟県野球連盟(軟式)、新潟県硬式連盟を中心に「県立野球場建設促進委員会」が発足し、建設を進められるよう論議を重ね、県に提案をしてきました。今年4月には野球場建設の署名活動を行い、13万人もの民意を集めました。

 なんとしても、知事には、中越地震などの災害復興を最優先しながらも、県民の皆様の合意を得て、2009年の国体までには間に合うように計画を進めていただきたいと思っています。

池田 弘