【コラム第119回】モンゴルを視察

7月8日から5日間の日程で、モンゴルを視察してまいりました。新潟経済同友会の海外視察ミッションによる訪問でした。初めてのモンゴルですが、降り立ったウランバートル空港は、とても強い陽射しと乾いた空気が印象的でした。
モンゴルは1990年代に民主化を果たしてから日本との交流も進み、大相撲では4人の横綱をはじめとする力士を輩出。今は親日の国として知られており、新潟とは今年2月にEPA経済連結協定を締結しました。
また新潟県の新潟大学や長岡技術科学大学、上越教育大学、新潟県立大学の4つの大学は、2010年度から毎年県費でモンゴルからの留学生を受け入れています。

最初に訪れたのはJICA国際協力機構の事務所で、モンゴルと日本の経済協力のあれこれをお聞きしました。首都のウランバートルには商社などが駐在員を置き、鉱物資源開発などへの取り組みを行っているそうです。そうした鉱物資源は世界中が入手を目指してしのぎを削っているもので、今後の取り組みが重要になってくると思います。
今回のメインの訪問先となったのが、鉱業省のジクジット大臣です。前駐日大使の知日派で、新潟のシンパでいらっしゃいます。大臣からはモンゴルの鉱業の現状や、その開発に向けた日本の協力への期待などをうかがいました。
モンゴルではGDPの2割、輸出の9割が鉱業関連です。最大の輸出入の相手先は中国で、資本や技術を含め中国頼みの部分が大きい現状だそうです。石油の開発も進んできており、中国を中心に輸出を行っています。石炭の輸出も盛んで、今後は精錬加工の技術をさらに磨き、付加価値を高めていく方針だそうです。

視察先の一つに組み込まれたのが「MJパートナー社」です。新潟クボタと現地資本による合弁会社です。米の精製販売を行っていますが、中国産の米が中心です。現地では日本米を望む声も大きいということで、ブランド米である新潟米にも輸出のチャンスありと感じました。
農業関連では、農業大学も訪れお話をうかがって来ました。農業についても、日本の優れた技術を求めているのを確認しました。

ウランバートルには建設がストップしている高層ビルもありました。発展の進むモンゴルではありますが、資金不足でこのような状況になっているところも多いそうです。
顔つきも日本人に良く似ており、出身の力士たちの日本語の達者さにも驚かされるなど、どこか親しみの持てる国モンゴル。滞在3日目の夜は、草原の中にあるゲルホテルに泊まりました。遅い日没の後で夜空を見上げると、漆黒の闇の中で満天の星がまたたいていました。
この未来の可能性を秘めた国とさらに交流を深め、その役割の一端を新潟が担うと共に、新潟で学んだ留学生たちが母国モンゴルで国づくりの中心的役割を果たしているのは素晴らしいことだと思います。

国づくりへの支援は、橋やビルを作ることだけではなく、基本は「人創り」であり、それに協力することでモンゴルとの良い関係を構築していけたらいい、そう感じた今回のモンゴル視察でした。   
                           
                                 〆