【コラム128】新潟の農業・食品産業を輸出産業に

4月23日(土)から24日(日)にかけてG7農業大臣会合が新潟市で開催され、地球温暖化や爆発的な人口増加、農業者の高齢化など、農業や食が抱える課題について議論が行われ、「食の未来」が新潟から発信されました。

豊かな自然や、雪がもたらす水資源に恵まれた新潟は日本でも有数の農業県で、米を中心に果樹や野菜などを国内外に出荷しています。先人たちの努力で米菓は日本一となり、日本酒などの米加工品も日本トップレベルの産業に育ちましたが、新潟の農業や食品産業は生産性を向上させ、付加価値を高めることで、まだまだ大きな可能性を秘めています。

政府は2020年までに、食料関連の輸出額を1兆円にするという目標を掲げています。2030年には世界輸出第2位のオランダ並みの5兆円を目指すとしています。日本の農産物や食品をブランドとして高く評価するアジアの市場がすぐそばにあり、安全な食をベースにオランダ並みに様々な産業を構成できれば十分達成可能ではないでしょうか?

新潟には日本の農業輸出の中核になれるポテンシャルがあると思います。新潟の農業生産額は現在2500億円弱ほどですが、生産、加工、販売と6次化を推進し付加価値を高めていくことにより、2兆円から3兆円規模の産業に発展し、1兆円の輸出産業に育つ可能性が十分にあります。しかし、1兆円の輸出産業として発展させようとした際、生産性や付加価値、TPPを見据えた対策など様々な課題があります。それを解決していくことができる人材の育成が必要不可欠であると私は考えています。

私が代表を務めるNSGグループでは、2011年に「新潟農業・バイオ専門学校」を開校しました。農業、バイオテクノロジー、園芸の3つの分野を学べる、日本では稀な専門学校です。農業技術と経営的な視点を持つ人材、日本酒などの醸造分野やフラワー業界で活躍する人材の育成にすでに取り組んでいます。地方でやりがいのある生き方をしてみたいということで、学生の半分近くは首都圏など県外から入学し、新潟で学んでいます。

また、同時期に「農業生産法人アグリライフ」を立ち上げ、野菜やコメの栽培への取り組みを始めました。新潟市は国家戦略特区の農業特区に指定され、日本の中でも先駆的な取り組みの数々を行っています。その一つである農業生産法人の役員要件を緩和する特例により、流通業者をはじめ県内外の9社の企業が相次いで特例農業生産法人を設立していますが、全国で最初にその特例を利用して農業生産法人を設立したのは「ローソンファーム新潟」です。NSGグループでもその法人の設立、運営にあたりお手伝いさせていただいています。

現在NSGグループでは、2018年春の開学を目指して「新潟食料農業大学(仮称)」の設置準備を進めています。新潟が食と農の分野で発展を遂げるためには、産官学一体となって取り組むことが不可欠です。新潟食料農業大学(仮称)は教育・研究機関として日本の頭脳、世界の頭脳が集まる日本のトップランナーになれるような大学にしたいと考えています。新潟に農業や食のプロフェッショナルになれる環境を整えることで国内外の人材が集まり、それが産業に波及していくことができるものと思います。NSGグループもその中核となれる人材を輩出することで、新潟の発展に貢献してまいりたいと思います。        〆