【コラム第19回】 藍綬褒章をいただいて

 藍綬褒章の栄に浴し、誠に光栄に存じております。その意味を私なりに考えてみますと、アルビレックス新潟を応援してくださった地域の皆様やご支援いただいた各企業の皆様に姿勢に対して与えられた褒章であるとの思いを深くいたします。また、行政のご支援とサッカー協会のご指導なくして、今日のアルビレックス新潟が存在し得なかったことも言うまでもありません。
 今回の受賞の知らせを機に、改めてそうした皆様への尊敬と感謝の気持ちが湧き上がっております。そしてスタッフ、フロント、監督、選手と全てのステークホルダーの皆様に改めて感謝申し上げます。
 アルビレックス新潟には、1999年のJ2への参入、2001年の巨大県立スタジアム・ビッグスワンの完成と2002年のワールドカップ新潟開催、2003年のJ2優勝、J1への昇格と大きな節目がありました。
 この間新潟は災害に見舞われることしばしばでした。2004年夏の7.13水害、同年10月23日の新潟県中越大震災、そして豪雪による雪害。こうした厄災にあって「地域と共に」という姿勢を持ちつづけたいと願う我々のやるべきことは何なのか、改めて考えさせられました。精一杯のプレイで勇気と元気を少しでも感じていただけたなら、これに勝る喜びはありません。被災地訪問や募金活動などの中でアルビレックスが新潟と共にあるとはどういうことなのかを、地域の皆様から教えていただいた気がいたします。
 このような経緯を経てオレンジ色のサポーターは数を増し、そのチームカラーは日本海に沈む夕陽の情景とも重なり新潟の方々に親しみを持っていただいている実感を増しております。こうした歴史を振り返り、Jリーグ・百年構想が、地域に根ざしたスポーツクラブを目指しスポーツ文化の振興を図る、と謳った精神を鑑みる時ひときわ大きな感慨を抱きます。このたびの褒章は、スポーツを通じた地域コミュニティの活性化を喜んでいただき、応援していただいたという意味でも勇気付けられております。
 私は新潟の地で神社の跡取りとして生まれました。そして様々な葛藤の後に地域活性化をライフワークとして志すに至り、学習塾と専門学校を皮切りに教育事業をスタートしてから30年が経ちました。高校、大学、大学院と立ち上げてきた教育機関からは多くの若者が巣立って行きました。また、医療と社会福祉機関の設立にも関わらせていただき、現在は地域活性化の根幹とも言うべき起業支援に力を注いでおります。
 地域が活き活きとするためには何が必要なのか。このたびの栄誉を機に人生をかけて取り組んできたこの課題を改めて見つめ直し、これをスタートととらえ、活力ある地域社会作りへのお役に立てるよう今後も皆様のご指導を受けながら努めてまいりたいと考えております。

池田 弘