【Break Time】 ハマっています・ボイストレーニングと作詞


 昨年還暦を迎えたのを機に考えたのが、「何か良い趣味を持ちたい」ということでした。思えば27歳で起業してからというもの、仕事一筋の人生を送って参りました。

 サッカーやバスケットボールをなどのスポーツ観戦が趣味と言えないこともないのですが、私の場合は経営者という立場でもあり、純粋に楽しむという点でいささか微妙な部分もあるかもしれません。

  そんなこともあって、何か良い趣味はないものかといろいろ探していました。そんな私が今はまっているのが、「ボイストレーニング」です。私が支援している「エートゥナンバーレコード」という会社の社長さんにすすめられたのがきっかけで、毎週のように指導を受けています。

 元々、人前で歌うのは「大」がつくほどの苦手で、マイクを持つのをお断りすること度々でした。カラオケにいくたびに肩を狭くし、場合によっては気持ちが落ち込んでしまうほどでした。

  レパートリーは多くなくても良いから、何曲か自信を持ってまともに歌えるようになれないものか、と始めたのです。

 ボイストレーニングには健康面でのプラスもあります。トレーニングでは腹から声を出すように言われますが、腹式呼吸は体にとても良いと言われています。お経を読むお坊さんや祝詞を上げる神主さん、そして歌手は、他のことで不摂生しなければ長生きだという話を聞きます。ディベートの国、イギリスでは小中学校に正課としてボイストレーニングの授業があるそうです。

  私は講演のご依頼が多く、ここ数年は年に何十回も演壇に上がっています。しかしあまりクリアに声が通っていないと感じることもあり、常々、もっと大きなはっきりとした声でしゃべることが大切だと考えていました。

  最近はまっているもう一つの趣味が「作詞」です。私が代表を務めるNSGグループの開志学園高等学校には、校歌がありませんでした。

  サッカーやゴルフなどのスポーツで、ここ数年目覚しい成績を収めている開志学園高等学校です。校歌がなくては、スポーツの大会などで何かと不都合なわけです。生徒のために良い校歌を作りたいと私が自分でペンを持つことにしたのです。

  この校歌をご紹介しましょう。

開志学園高等学校 校歌

  船江の里は 大河育む 越後平野 踏みしめて 凛と立てば 歴史のロマン

 この学舎で 夢を開きて 大志をいだき 未来に向い 出発だとう

  船江の里は 世界に続く 日本海 海に向いて 遠く望めば 世界のロマン

  この学舎で 夢を開きて 大志をいだき 水平かなた 飛びたとう

  船江の里は 自然美し 春夏秋冬 心を澄して 過ごしみれば 宇宙のロマン

  この学舎で 夢を開きて 大志をいだき 大空高く 羽ばたこう

 
  歌心、詩心、これまでどちらにもあまり縁のない人生でしたし、余り自信もなかったのですが、一生懸命考えて作りました。詩を考えているひと時は、青春の夢を追った若かりし頃の気持ちに帰ることができました。「作詞」にはそんな効用も感じました。

  このチャレンジで作詞の魅力に目覚めた私は、もう一曲唄を創ることにしました。生涯をかけて活性化に取り組んでいる新潟のための歌で、それが「新潟讃歌」です。

  明和義人のことをもっと広く知っていただきたいと、義民として語り継がれている「涌井藤四郎」の名前をペンネームに拝借させていただきました。

新潟讃歌

 ふるさと新潟 春の色 雪どけ黄緑 あざやか桜色

 君と歩いた信濃川 小鳥の囁き ほのぼのメモリーありがとう

 ふるさと新潟 夏の色 澄み切る紺碧 きらりオレンジ色

 友と遊んだ日本海 水浴びカケッコ 楽しいメモリー ありがとう

 ふるさと新潟 秋の色 いろどり紅葉 きらやか黄金色

 皆と踊った村祭 遠くの笛の音 懐かしメモリー ありがとう

 ふるさと新潟 冬の色 輝く白銀 静かなモノトーン

 親と一緒に雪遊び 炬燵で一息 暖かメモリー ありがとう

  新潟を歌った唄には、数々の名曲があります。「新潟ブルース」や「信濃川慕情」などです。しかし、どちらかと言えば演歌調の唄が多く、ポップス調の唄があればいいなと、常々思っていました。

  この詩には5パターンの曲をつけてもらいました。国際音楽エンタテイメント専門学校の学生に作曲してもらった曲です。

  この5パターンからどれを選ぶかについて、一般の方から投票してもらうことになりました。ユーチューブに5パターンの録音が掲載されています。「新潟讃歌」で検索していただければ上位に出てきます。ご覧いただければ投票方法もすぐ分かると思います。誰でも投票できますので、是非お聞きになって好きな曲に投票してください。投票していただいた方の中から2組を韓国旅行にご招待することにしています。

  この「新潟讃歌」、12月のビッグスワンでのアルビの最終戦で、国際音楽エンタテイメント専門学校の学生の皆さんに三重唱で歌ってもらうことになっています。

  アルビが良い成績を残し、サポーターの皆さんが肩を組んで歌ってくれるのをワクワクして待っています。

  なにやら微妙な感じの「趣味の紹介」になってしまいましたが、歌うことも作詞をすることも、本業とは別の頭を使って、別の世界でのアウトプットができます。新しい「趣味」を持つということは、新しい「自分」を発見することなのかもしれません。

池田 弘