【コラム第76回】 2012年、年頭のご挨拶

 あけましておめでとうございます。本年も変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
 私は今年2012年が、大いに環日本海交流の進む年になればと考えております。日本海を挟んだ交流と言うのは、今後大いに増加が期待できるところです。
 吉林省をはじめ東北三省の開発に力を入れる中国は、国策として図們江地域の開発計画を進めております。図們江地域を、吉林省からの日本海への出口として整備する事は、かねてよりの中国の悲願です。
 農産物や工業製品を世界へ向け出荷するための日本海への出口として、中国が考えている港の一つが、北朝鮮の清津港です。
 図們江開発が進み、清津が輸出の拠点となれば、日本側の交流拠点として注目されるのが新潟です。新潟はその意味で、地政学上大きな優位性を持っています。
 一方ロシアも、石油や天然ガスのような資源を、世界一発展性を持った地域、アジアへ輸出していこうとしています。その際の積出港となるのは、ウラジオストクやナホトカと言った極東の都市です。
 このように今後日本海は、世界有数の経済交流の舞台となる可能性を持っており、そのベストポジションにある日本の都市が新潟というわけです。そして地政学上大いに優位なポジションにある新潟にとっては、それを生かすための自覚と取り組みが必要だと思います。
 大交流時代が始まろうとする中、新潟は既に「日本海横断航路」で素晴らしいチャレンジを行っています。結果としていろんな課題も浮かび上がってきましたし、それは今後に役立つ知見になりました。
 先んずれば他地域を制す。今後日本海には強力なライバルとなる航路も生まれるでしょうし、都市間競争も激しさを増すでしょう。そうした相手と戦い勝利を収めるには、日本海横断航路でのチャレンジは大いに役立つはずです。
 これまで、対外的な日本の玄関は横浜や神戸でした。しかし今後50年も経たぬうちに、その立場が逆転し、新潟が経済発展著しい大陸への窓口になり、首都圏はむしろ新潟の後背地となる可能性が十分にあるのです。
 そうした時代を迎えるにあたり、新潟が何をできるのか。それを、叡智を集めて考えていかねばならない、そんな事を思った今年の年の初めでした。
 本年もいろいろ発信していこうと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

池田 弘