【コラム第88回】 2013年、年頭にあたって
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
昨年はアルビレックス新潟が、土壇場に来て奇跡的な残留を決めてくれました。大いに感動し、勇気づけられる嬉しい出来事でした。
新たな年も良いことがたくさんある一年であってほしいものです。年頭にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
私が代表を務めるNSGグループは、今年38年目に入ります。ほかの日本の企業と同様に当グループにとっても、市場を日本全国に広げていくことと、アジアを中心に世界へと展開して行くことは重要な課題です。
「Stay local, look global」
これは、アジアや世界へ展開のために我がグループが心がけて行こうとしているマインドを表した言葉です。すなわち新潟などの地方都市にあって、世界を見据え世界を相手にしたビジネス展開を、という意味です。インターネットが世界の隅々まで普及した今は、インフラ面でのハードルが下がりこうした考え方も現実的なものとなりました。
アジアへの展開にあたっては、近隣諸国の事情を良く見て自分の企業がその中で活動することを意識しなければ、新たなビジネスチャンスをつかむことはできません。
例えば、介護や看護の分野。アジアの国々でも徐々に少子高齢化は進みますし、中国などでは既にその過程に入っているわけです。
我がグループにも、そうした分野の事業ドメインを持つ法人や企業があります。アジアでのニーズ拡大の恩恵を受けるためには、しかとその国や地域の事情を視野に入れねばなりません。
ベトナムやミャンマーなどのアジア諸国では、職業学校や技術教育における日本の支援や指導に期待するところ大です。学校法人が中核をなす我がグループにとっても、そうしたニーズに応えていくことこそチャンスであるわけです。
いま日本中の企業が、そうしたビジネスチャンスに目を向けています。企業が「グローバルスタンダード」を踏まえてビジネス展開を図らねばならない時代になりました。
我が国とアジアの国々の関係においては、確かに尖閣や竹島などの国際問題も存在します。しかし、日本が良い意味でさらに発展し成長して行くためには、グローバルな関わりから目を背けてはならないと思います。そうした可能性を追求しなければならない時代になってきています。
我がグループに昨年暮れ、「NSGインターナショナル」という企業も生まれました。これはアジア諸国を中心に、専門学校の設立をコンサルタントしていこうというものです。
我がグループは数々の専門学校を設立してまいりましたが、そのノウハウでコンサルタント会社を作り、全国で専門学校設立の指導を行ってきた実績があります。
「NSGインターナショナル」は、この経験をベースに、今度はアジアを中心とした世界を相手に、専門学校や大学などの設立のコンサルタント業を展開していこうというものです。
また教育事業のみならず、医療福祉などの分野におけるNSGグループの企業や法人自らの世界進出のチャレンジや、出資関連企業の世界展開の支援も積極的に行ってまいります。
日本への留学生については、グループ全体で受け入れを促進していきます。これはすなわち「内なる国際化」と言ってもいいでしょう。
新政権も発足し、日本に新たな風も吹き始めているようにも感じます。今年2013年を稔り多き年とすべく、精いっぱい頑張ってまいります。皆様におかれましても、幸多い一年となりますことを祈念しております。
池田 弘