【コラム第3回】新潟アルビレックスランニングクラブ

 2009年に開催が予定されている「トキめき新潟国体」へ向けて準備が進められている中、地域スポーツの振興と発展、新潟県民の健康増進、そして新潟県の競技力向上を目指して、陸上競技の「新潟アルビレックスランニングクラブ」が4月1日に設立されました。サッカー、バスケット、チアリーディング、スキー・スノーボードに続いて5つめの「アルビレックス」名称を共有するスポーツチームとなります。
 観戦者に感動を与えるスポーツ興行を軸にしているサッカーやバスケットのアルビレックスとは違い、陸上競技という種目の特性上、観戦して楽しむというより、県民自らが参加して楽しむ「参加型」という新しいスタイルをとっているアルビレックスです。このランニングクラブには、小学生から大人までのランニングやウォーキングの愛好家、健康志向家といった実践者の方々からトップアスリートまでがクラブ員として存在します。主催するセミナーやスクール、イベント、大会等に参加してもらうことで地域社会の「元気」と「発展」に貢献するクラブです。

 これまでの日本のトップアスリートは、1企業に所属し実業団選手として競技を行ってきましたが、新潟アルビレックスランニングクラブでは、県民と地元企業で支えていく運営方式をとっています。これは、日本では珍しいスタイルです。
 クラブをスムーズに運営するために名称を同じくする「新潟アルビレックスランニングクラブ」という株式会社も同時設立されました。株式会社では、選手雇用やマネジメントも行います。
 今後は、女子長距離種目を強化し、新潟県からの初の全日本実業団駅伝出場を目指していきます。地元の駅伝チームが全国の沿道で活躍する姿は県民皆さんを元気付けることでしょう。
 他にも陸上競技には様々な種目がありますから、そちらの強化を行っていく計画もあります。新潟国体もありますので、指導者育成システムの構築、次世代のジュニア選手の発掘、育成にも力を入れて活動していく予定です。まさに「陸上競技」における雪国新潟からの挑戦です。

 ランニングクラブ設立に際し、新潟陸上競技協会には多大なご尽力を頂くと同時に、同会理事を務める佐藤忠春氏にクラブ会長に就任して頂きました。
 また、設立元年には、日本歴代2位(400mH)の記録を持つ久保倉里美選手がトップアスリート第1号としての入団が決まりました。今年は世界選手権出場を目指している選手で、現在はアメリカ遠征中です。ぜひ皆様からの応援をお願いしたいところです。
 その他にも県内からは全日本実業団入賞経験のある杉崎潤選手(走幅跳)、女子マラソン県記録保持者の小池瞳選手も入団し活動中です。

 このクラブの特徴は、こうした五輪を目指すようなトップアスリートと小学生から社会人までが1つのコミュニティに存在し、意識を共有しながら共に楽しみ、共に活動することにあります。クラブ会員全員にオリジナルTシャツがプレゼントされますが、例えば、日々のランニングやウォーキングでそれを着た人同士がすれ違う時や、学校・職場は違えどロードレースで同じウェアを着たランナーに出会った時などには、同じクラブに属している一体感を感じることとなるでしょう。一見、孤独になりがちなこの種のスポーツに新たな意欲を生み出すのではないでしょうか。
 もちろん、このクラブに所属したことにより「アルビレックス」という登録で活動しなければならないわけではありません。すでに既存のクラブで活動されている方々にもぜひお気軽に新潟アルビレックスランニングクラブにご入会頂き、いろいろな情報交換をしながら共に向上していくことができれば、日本全体の陸上競技の普及、発展につながると思います。

 この新潟アルビレックスランニングクラブの設立で、Jリーグ100年構想で語られている地域総合型スポーツにまたひとつ広がりができたことを大変嬉しく感じております。